エッセンシャルオイル(精油)って何?
エッセンシャルオイルって何?
日本語では、精油と言いオイルと名前がついてるので、油と思っている方が多いと思います。実際、水にも浮きますし、水に溶けないし性質が油みたいなので、勘違いしてしまいますよね。
エッセンシャルオイル(精油)の性質
芳香性:良い香りを放つ性質を芳香性といいます。
揮発性:瓶から出した精油をそのまま放置しておくと、徐々に気体に変化していきます。この性質を揮発性といいます。
親油性:エッセンシャルオイル(精油)は、油脂によく溶けます。このような特徴を親油性、脂溶性と言います。
引火性:揮発した物質が空気と混合し、ほかから火や熱が移って燃え出す性質を引火性といいます。火のそばでは使用しないように気を付けましょう。
油脂との違い:油脂は脂肪酸とグリセリンが結合したものです。エッセンシャルオイル(精油)は、脂肪酸とグリセリンでできているものではないので、油脂ではありません。
大量の植物から抽出された香り成分のかたまり
エッセンシャルオイル(精油)は、植物の花、葉、種子、枝、樹脂、果皮などから抽出された芳香物質です。植物は光合成により、二酸化炭素と水から酸素と糖を作ります。これを植物の一次代謝といい、ここで生まれたエネルギーを使って植物はさまざまな有機化合物を作り出します。これを植物の二次代謝といい、エッセンシャルオイル(精油)も二次代謝産物です。天然の化学物質である有機化合物が数十~数百種集まって、あの複雑な芳香を作り出しているのです。
植物は、なぜ芳香物質を作る?
①誘引作用:植物が受粉したり種子を遠くへ運ぶために虫や鳥を引き寄せる作用。
②忌避効果:植物自身が虫などに食べられるのを防ぐために嫌な香りを出して、昆虫などを遠ざける効果。
③抗真菌効果・抗菌効果:カビや有害な菌が植物に発生するのを防ぐ効果。
植物にとって、芳香物質を作ることは、生きるための知恵とも言えます。植物は、危険が迫っても動くことができないため、香りを利用して生きているのですね。エッセンシャルオイルを抽出するためには、大量の植物が必要です。ラベンダーは、1トンから3リットルのエッセンシャルオイルしか取れません。3mlのラベンダーのエッセンシャルオイルの小瓶には、1キロものラベンダーが必要ということです。植物が生きるための知恵が詰まったエッセンシャルオイル(精油)、大変貴重なものだということが、お解りいただけたでしょうか?