クラリセージと柑橘ブレンド
先日、クラリセージとグレープフルーツをブレンドした際に、色々な柑橘とブレンドしてみようと思い立ち、いくつかブレンドをしてみたので、それぞれの印象を記録しておきます。
- クラリセージとグレープフルーツ
- クラリセージとオレンジ
- クラリセージとベルガモット
1.クラリセージとグレープフルーツ
クラリセージは、生理前の不調の時に体が必要として嗅ぎたくなりますが、どうしてもまとわりつく濃厚な香りが、そのままだと苦手意識を持ってしまいます。そんな時に、常に一緒にブレンドするのがグレープフルーツでした。私の定番ブレンドです。
グレープフルーツは、あのシャキッとした鋭い柑橘の香りと、みずみずしさ、そして、ほのかに独特の苦みがありますが、私には、100%元気を注いでくれる力強い香りです。
この2種類をブレンドすると、クラリセージのまとわりつく重さが、グレープフルーツの爽やかさによって気にならなくなります。そして、重く甘い香りもグレープフルーツの爽やかさで、甘く軽やかになります。クラリセージのもわっとした濃厚さ、最後に鼻に残るまとわりつく香りが、グレープフルーツの苦みと混ざり、全く気にならない軽い香りになります。グレープフルーツも、軽さだけではなく、クラリセージの重い甘さが入ったことで、すぐに香りが消えてしまうこともありません。
クラリセージ1:グレープフルーツ3の割合でブレンドしているので、かなりグレープフルーツ寄りかとおもいきや、クラリセージは力強い香りなので、これくらいの割合が、私にはぴったりです。
2.クラリセージとオレンジ
誰もが大好きなスイートオレンジと混ぜてみたらどうでしょう。
私は、グレープフルーツの香りが好きですが、もしかしたら、あの苦みが苦手な方もいらっしゃるかもしれません。
スイートオレンジは、甘い柑橘の香りで、日本人だったらミカンを思い浮かべる香りで、こちらもまた、嫌いな人には、出会ったことがない程の万人受けする香りです。ただ、よくオレンジ3姉妹として、ネロリ、プチグレン、スイートオレンジと並べて比較され、末っ子認定されてしまう香りでもあります。爽やかでありながら、甘い香りは、全く影がなく無邪気、天真爛漫な子供のイメージを連想させます。
ちなみにネロリは、ビターオレンジの花から採れる精油で、柑橘の爽やかさと花の甘さを併せ持った大人な女性のイメージの香りです。そして、プチグレンですが、こちらは、ビターオレンジの小枝から採れる精油で、嗅いだ瞬間に木から採れることが解ると思います。樹木の苦さというか渋さを含みつつ、グリーンな植物の香りと、オレンジの柑橘系の香りもあり、ちょっと一筋縄ではいかない、掴みどころのない次女のイメージです。やはり、ネロリとプチグレンと比較すると、スイートオレンジは、無邪気なイメージの末っ子というのは、納得です。
で、このオレンジ3姉妹の末っ子で、誰からも愛されるスイートオレンジをクラリセージにブレンドしてみました。いや、甘い爽やかさだけでは、クラリセージの負けてしまうかなと思って、常にグレープフルーツ一択だったのですが、これが、また素敵な発見でした。
オレンジの爽やかな甘さで、クラリセージの重さが殆ど消えています。グレープフルーツよりも軽やかかもしれません。グレープフルーツは、苦みとクラリセージの重い甘さが混ざって、クラリセージだけど軽い香りでしたが、クラリセージをオレンジの爽やかな甘さでくるんでしまい、ふわっと甘い香りです。クラリセージ1:スイートオレンジ3の割合ですが、クラリセージが、かなり消されています。ほぼスイートオレンジですが、ほんの少しだけ曇ったスイートオレンジといったところでしょうか。ただ、甘さが後を引きずるかもしれません。
3.クラリセージとベルガモット
ベルガモットは、サワーオレンジとライムの雑種とみられ、南イタリアで発生した柑橘系植物です。最近、高知でも栽培しているらしく、高知のアンテナショップで、ベルガモットシュガー、ベルガモットソルトなる物がうられていました。実自体は、とても酸っぱくて、そのまま食べられる物ではないそうです。以前、イタリア展で、ベルガモットのジャムを見つけて購入しましたが、ジャムですが、とても酸っぱく苦かったです。
そんなベルガモットですが、香りは、アールグレイの香りづけとしても有名です。柑橘系の爽やかさがありながら、深くリラックスできる香りでもあります。
ベルガモット精油には、柑橘系成分リモネン以外に、酢酸リナリル、リナロールが入っているのです。これは、他の柑橘系にはない成分ですが、酢酸リナリル、リナロールと言えば、ラベンダーの主要成分です。これにより、爽やかながら深い鎮静効果も持ち合わせていて、リラックスできる香りになっています。
そして、酢酸リナリル、リナロールは、クラリセージにも主要成分として入っています。ブレンドして合わないわけがないのです。そう、大好きだったグレープフルーツとのブレンドよりも、合っていました。
クラリセージの香りを全く邪魔していないのです。成分が似ているから当然かもしれませんが、とても自然な組み合わせです。でも、クラリセージの重い甘さを軽くしてくれています。そして、同じ成分酢酸リナリル、リナロールの相乗効果でしょうか、深呼吸したくなりますし、気持ちを落ち着かせて、リラックスさせてくれます。
今回は、3種類のブレンドを比較してみましたが、違う柑橘系を混ぜることで、ここまでクラリセージのグラデーションができることに、驚きと発見がありました。何となく、今までグレープフルーツ一択でしたが、その時の気分でも選びたいブレンドが変わってくるかもしれません。